むかし、むかし、ある山のふもとに、小さな村がありました。村のはずれには、優しいおじいさんが一人で住んでいました。おじいさんは毎晩、古いちょうちんに火をつけて、家の前に置くのが習慣でした。「道に迷う人のために、明かりをつけておこう」と、おじいさんはいつも言っていました。
ある冬の夜、雪が静かに降っていました。おじいさんが寝ようとした時、戸を叩く音が聞こえてきました。戸を開けてみると、白い着物を着た女の人が立っていました。体はぬれて、とても寒そうでした。「道に迷ってしまいました。一晩、泊めていただけませんか」と女の人は小さな声で言いました。
おじいさんはすぐに中に入れてあげました。温かいおかゆを作って、女の人に食べさせてくれました。女の人は、にっこり笑いながら、「おじいさんの優しさは、忘れません」と言いました。翌朝、女の人はもういませんでした。枕もとに、小さな金の葉っぱが一枚、置いてあったそうです。
それからというもの、おじいさんの家は、不思議なことに、毎晩暖かく、食べ物に困ることもなくなったらしい。村の人たちは、「あの女の人は、山の神さまだったに違いない」と話しました。優しいおじいさんのちょうちんは、今も山のふもとで、静かに光り続けているということです。
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