夕方、急に雨が降り出した。冷蔵庫にはビールしか入っていないので、コンビニへ行くことにした。傘を持とうとしたところ、玄関の傘立てにお気に入りの折りたたみ傘がない。朝、電車に置き忘れたのだ。
仕方なく、少し大きめのビニール傘をさして家を出た。風が強くて、歩くたびに傘がめくれそうになる。道の途中で雨がさらに激しくなり、コンビニの軒下で少し雨宿りをすることにした。
店の中に入ると、温かい空気と出汁のにおいが流れてきた。おでんのコーナーの前で、となりのおばあさんが「今日は寒いねえ」と声をかけてくれた。私は少し照れながらも、「本当に、急に降ってきましたね」と答えた。知らない人と話すのは苦手だけれど、雨のおかげで、なんとなく距離が近く感じた。
レジでお弁当と温かいお茶を買い、ゆっくり歩いて家に帰った。濡れた靴下を脱いで、ソファに座る。テレビをつけようとしたが、今日はこのまま静かに過ごすことにした。
窓の外では、まだ雨が降り続いている。こんな夜も、悪くないのだ。小さな傘の下で誰かと少し話せるようになると、雨の日も前ほど嫌いではなくなる気がする。
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